協働

市民への発信

小倉:今度は、フロアの方からもお話を応募したい。掘り下げたい話があればどうぞ。

小島:小金井市民になる前からGNとは関わりがあり、今回はメールを見て参加させていただいた。一つはメディアに関する事、もう一つは日々接触しているほとんどの方がハウスを知らないということをお話したい。私は公民館運営審議会という教育委員会系列の審議会に入っているが、私の周りのお年寄りはハウスを知らない。公民館で市民の提案する講座ができるので、そういうものに手をあげてもらいたい。小金井の人口構成はお年寄りが多いのに、電子を入り口にするとお年寄りが入ってこれないので、紙ベースも発行していくことも大事。月間公民館は町内会で廻っていくので、それを利用する。
情報さえ伝われば需要はある。教育委員会系列も、生涯学習のようなことをやっているので、どんどん利用してほしい。3月に杉並地域団体の関連の方に小金井市をご案内したがハウスに人がおらず、外から仕組みについて説明した。宙ぶらりんの状態をそのままにしておかないで、どこかでメリハリをつけて、その情報を送って欲しい。そうすれば、誰かに来てもらうこともできたし、もったいなかった。

小倉:市民に情報をどうやったら発信していけるか。

明珍:まずはメディアの担い手である記者たちが雨風ハウスを知ることから始まる。今回は以前からのつながりで知ることが出来たが、今は大手メディアで街を深く丹念に歩ける人は少なくなっているのではないか。記者と情報発信者のネットワークが大事になる。記者の感性に訴えかけるため、待っているのではなく、地域からどう発信していくかが重要。

加藤:私が小金井に来た頃には、インターネットの前身のようなもので、イベントの検索ができた。今、ネットのホームページで、小金井のイベント情報を調べられるものはないのか。横浜市は横浜を越える地域まで、いろんなイベント情報が入っているHPが毎日更新されている。世田谷の大シンポジウムの共催形式などは、情報量が多くて参考になる。あそこの施設が使えるようになれば、市民が興味を持っている3.11の話などに応えられるような大学の先生はいると思うので、もともとのコンセプトを市民に使えるようにするのも大事だが、大学などと連携して、今求められている情報を市民に提供できるような場所にすることも大事。

行政との協働

土肥:現在、施設は完全に閉まっている状態。あの場所は、情報発信のポテンシャルを持っているし、環境市民会議など色んな団体と一緒に発信し、盛り上げていくことができる。我々としては関与したいとお願いはしているが、途方に暮れている。
たとえば、国際女性建築家協会や建築学会の方など、あちこちから声はかかっている。伝統的な建築物の中で行われる検証などは、研究のためであれば、条例や法律とは別枠でやるべきで、本来的には認められるべきだし、東京都の方もそういわれている。

黒岩:GNの一員として地域の活動に10数年携わってきたが、ここまで若い人が携わる活動は無かった。そうした人たちの夢を壊さないで活動をサポートしていくための仕組みがないだろうか。

明珍:若者たちがこれだけ夢を持って関わった事実は消えないので、その事実を特に行政の側にもっと知らしめるべきだと思う。行政は、今ある枠組みの中でアンテナを張り、そこで判断しようとしてしまい、今まで通りのことになってしまう。地域住民が夢や希望を持てるような社会にするために行政を動かすアクションは、市民側にもできることだと思う。競争入札でしかできなかった業者選定ではなく、市民協働でやっていくようなスタイルに変えていく。そのための材料を提供できるようにしたい。

小倉:立川市から見て、小金井市・ラボの取組みは、どんなふうに映っているか。

舟木:行政は、こういういいことをやれる方がいても、パートナーとして関わる形になると立ち止まるのかなと思う。行政の立場からすると、ルールの中でどう回すかを考えるのは得意だが、外に出ることがなかなかない。どうやって行政職員を外に出していくかが第1の課題。

小倉:たましんは株式会社と異なり、半分公益を目指している金融機関だが、行政区分を超えた公的な支援をしている。そういう点から見てどう思うか。

長島:若手をどんどん行政に出向させ、現場をやらせてもらうようにお願いしている。あちらからあずかった方も現場をまわってもらっている。行政が中間支援機関として、事業者・市民・NPOの方のお話を聞きながらコンシェルジュする立場にいるということを感じてもらう機会にもなっていると思う。特に、行政から来てもらった方は、他の市の動きを見たときに、自分の市のことがよくわかるようだ。

安田:行政の仕組みは、変えてからやっても遅い。旧来のしくみとどうやってうまく折り合っていくか。この2か月間は有効に使いたい。