方程式の口語訳:永瀬昭幸

方程式の口語訳

「“YはXによって・・・”の方程式を単に学術語で説くと、1/2プラス1/3の計算をまちがえて考える子が実際は多い。それは自然なんです。口語訳にしないと」と、 分数計算の方法を単純に、明快に。わかるコツはこれなんだろうな。大変にインパクトのある方だ。
教育産業は21世紀には100兆円市場とか。その最前線にある東進スクールの総帥が永瀬昭幸さん。 9月で40歳になる。「不惑」などという文字はとっくにあたらないだろうな。男ざかりの自信がビンビンくる。
――団塊の世代ですね。
「その構えは特にないですが、我々の世代が今の世の中の中心になっているのは感じられますね」
――塾は、いろいろ言われますが。
「ザ・塾、と新聞でキャンペーンされたりしたのは5~6年前でしたね」
それ以前、46年が東進スクールのスタート。もう20年近くになる。
――市民権を得ているでしょう?
「教育側が問われている時代です」 「我々は、塾というよりトータルな教育を目指しています」
永瀬さんはラサールから東大。野村證券入社、2年後に現職に。 東進スクールの前身は、お兄様のナガセ進学教室だった。 「私の場合、自分のやりたい教育を目指して進んだというのではない。昔から、事業として成立させたかった」 教育の理念は異なっても、しかし結局は消費者が選ぶ、と自信のほどをうかがわせる永瀬さん。

フレキシブルな感性

――三人のお嬢さんのお父さんですが、皆さん、この塾で?
「ええ」と、当然と、自然な感じ。
武蔵野へのきっかけは、東大三鷹寮時代から。いまも三鷹にお住まいなのだ。 「武蔵野のこのあたりはきれいです」
――お好きな散歩道は?
「井の頭公園はよく散歩します。このビルの屋上から眺めるとよくわかる。井の頭の方角は武蔵野らしいですよ。目線に木立がまず入ってくる。 建物よりは緑が目立つ。平地ですね」 「地域、もちろん関心があります。夜、子どもたちが歩くことができるのも治安が保たれているからですし。事業家として、地域に還元できることは努めます」
フレキシブルな感性の総帥である。