体感ワークショップ:平田オリザ

熱気が伝わる「平田オリザの演劇ワークショップ」。

ルネ小平で昨年11月から行われ、全17回講座の応募者数は280人。 年齢差を持たせ、男女比を考えて選抜された19歳から43歳までの34人の体感演劇教室。

この教室は「笑い」や「泣き」の演劇上の技術を教えるのではなく、演劇を通じて人間の見方を少しずつ広げていこうという試みです。

夜のワークショップは五感と想像力をフル稼働して演じる。ここちよい緊張感と時に笑いがおきて本当に楽しそう。 平田さんはあくまでも穏やかに、にこやかに指示を出します。

現代口語演劇の旗手と称される平田オリザと劇団青年団のワークショップは昨年、全国で100コマ近く行われ、独自の創造過程をまるごと公開というユニークな試み。 ワークショップをやるのは「表現する側として、自分の表現を深く理解してほしいから」。

3月30日の舞台発表は「未経験の素人がゼロからはじめて、これだけ完成度が高いのかと驚くほどいい芝居になります」と、平田さんは大満足。

演出家

vol.60(1997年3-4月)より